2025/04/23 by Yuya Watari, Yuki Matsuyama, Mikuni Tokuyoshi +4 · 2 voices
Environmental Science · #Animal Ecology and Behavior Studies #Avian ecology and behavior #Wildlife Ecology and Conservation
paper · pdf · doi:10.3106/ms2024-0041
openalex publication_date 2025/04/23 · openalex created_date 2025/10/10 · openalex updated_date 2026/06/11
想定外に早くかつ急激な野生化ネコの海鳥への食性シフト:御蔵島に おけるオオミズナギドリの繁殖シーズン移行期に捕獲されたネコの糞分析からのエビデンス.島で繁 殖する海鳥へのネコの捕食は,島の生物多様性を低下させるインパクトに関するよく知られた例である.こ れらの島では,ネコの主要な食物(つまり海鳥)の数に季節による急激な変動があるが,これまで海鳥への ネコの食性シフトのタイミングを明らかにする研究はなかった.本研究では,御蔵島においてオオミズナギ ドリの越冬期から繁殖期への移行時期に,カメラトラップ調査,情報収集,および捕獲したネコの糞分析を 行った.その結果,ネコによるオオミズナギドリの捕食は,想定外にもこれまでの報告で越冬海域にいる時 期とされていた真冬から始まっており,また本研究のほかのどのモニタリング記録よりも早かった.この結 果を受けて,御蔵島におけるネコ1頭あたりのオオミズナギドリの年間捕殺数の推定値を330羽に更新した. 現在のところ御蔵島のネコの個体数は不明であり,したがって捕殺されるオオミズナギドリの総数も不明で あるが,近年の我々のネコの捕獲結果を最低限の個体数と仮定すると,最低でも年間34 980羽のオオミズ ナギドリがネコによって捕殺されていることになる.他にも本研究では,3種の陸鳥-アカコッコ,カラス バト,オオコノハズク-がネコの糞から検出された.現在,御蔵島においては,関係行政によるネコ問題の 解決を見据えた対策は実施されていない.関係行政による速やかな対策の実施が切望される